ピボットポイントの使用と計算方法
ピボット・ポイントは、チャートの計算とプロットを容易にするために価格チャートに配置される平行のサポートラインとレジスタンスラインです。ピボットポイントに対応しているプラットフォームもありますが、非対応のプラットフォームをご使用の場合は、手動で計算してチャートにプロットすることができます。
ピボットポイントの計算方法
ピボットレベルは、前取引日の3種の情報 (高値、安値、終値) を使用して計算されます。ピボットポイントを計算する方法はいくつかありますが、最も一般的な方法は五点システムです。このシステムでは、前日の高値、安値、終値に加え、サポートラインとレジスタンスラインを合計5点使用してピボットポイントを算出します。計算式は次のようになります。
R2 = P + (H - L) = P + (R1 - S1)
R1 = (P x 2) - L
P = (H + L + C)/3
S1 = (P x 2) - H
S2 = P - (H - L) = P - (R1 - S1)
ここでは以下のように定義する。
H = 高値
L = 低値
C = 終値
S1 = サポート 1 – (ピボットポイント x 2) – 前日の高値
S2 = サポート 2 – ピボットポイント – (前日の高値 – 前日の低値)
R1 = レジスタンス 1 – (ピボットポイント x 2) – 前日の高値
R2 = レジスタンス 2 – ピボットポイント + (前日の高値 – 前日の低値)
P = ピボットポイント – (前日の高値 + 前日の終値 + 前日の低値)/3
ピボットポイント、R1およびS1は最も重要なピボットレベルですが、R2およびS2も計算できます。したがって、チャートには5本の平行線 (R1、R2、ピボットポイント、S1、S2)が表示されることとなります。
ピボットポイントのプロット方法
fx市場のような24時間稼働している市場における各日の高値、安値、終値は、前日のロウソク足をチェックすることによって、前日の価格に基づいて計算されます。これは通常、次のロウソク足が開く以前の24時間周期におけるニューヨークの終了時刻に基づいています。
したがって、たとえば11月28日に取引する場合は、11月27日のローソク足をチェックして、高値、安値、終値を把握する必要があります。また、1時間または5分のチャートなど、より短い間隔でピボット・ポイントをプロットすることもできます。ピボット・レベルは価格が反転して方向を転じる時期と様子を示します。
次の例は、ピボットレベルが計算・プロットされている5分チャートで、11月27日の高値、安値および終値を参照したピボットレベルがプロットされます。したがって、11月28日の高値、安値、終値は次のようになります。
高値 = 1.4787
低値 = 1.4737
終値 = 1.4787
上記の公式に基づいて計算したピボットポイントがこちらになります。
R2 = 1.4820
R1 = 1.4804
ピボットポイント = 1.4770
S1 = 1.4754
S2 = 1.4720
ただし、他のインジケータと同様に、ピボットポイントは100%の正確性は保証せず、まったく機能しない場合があります。しかし、先ほど説明したように、トレードシステムがピボットポイントに基づいていなくても、チャート上に表示しておいた方がよいでしょう。これらは日中に価格が反応するレベルを示します。